パウロは、祈りに関して三つのことを訴えています。第一に「祈りなさい」、第二に「祈ってあげなさい」、そして第三に「祈ってもらいなさい」ということです。
第一の「祈りなさい」というのは、自分のために祈るということです。自分のために祈ると言っても自分の願いや願望のみを祈るということとは違います。聖書は「目をさまして、感謝をもって、たゆみなく祈りなさい」と教えています。祈りによって神様に尋ね、聞き続けること。目指すは祈りが生活の一部になるだけでなく、こんどは生活が祈りになっていくことです。
第二は「祈ってあげなさい」です。これは、「とりなし」のことで、誰か他の人のために、その人になりかわって祈ることです。クリスチャンになって祈りはじめた最初のころは、自分のことしか祈れなかったかもしれません。しかし、だんだんと、自分の家族のことからはじめて、教会の兄弟姉妹のため祈れるようになります。さらに、自分の住む地域のため、日本の、世界のためと祈りの輪をひろげていくことができます。
第三は、「祈ってもらいなさい」です。パウロは「私のために祈ってください」と同労者、教会の兄姉にお願いしました。パウロ自身はいつも熱心に祈る人でした。パウロの願いは自分に関する課題がうまくいくようにということではなく、もっと宣教と主の働きのために働けるようにということでした。
教会は「祈りの家」です。祈りによって教会は建て上げられてゆきます。
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