12月10日「『マリアの恵み』は『私の恵み』」（ルカ1：26〜38）

説教要約

　聖書はイエスの母マリアになされたみわざを通して私たちに神の恵みを伝えています。

マリアに与えられた恵みは、神の御子の母となるという恵みでした。

この恵みは特別なものでエリサベツはマリアに「あなたは女の中で最も祝福された方。」「私の主の母」と言いました。

み使いは「恵まれた方」「神の御子を身ごもる」と告げました。

しかし、これらのことばをもってマリアを神格化することは出来ません。

十戒の第一戒は「あなたはわたし以外に、ほかの神があってはならない」と言っていますから、マリアを女神のように礼拝することは間違っています。

しかし、十戒の第五戒では「あなたの父と母を敬え」とありますので私たちがマリアを信仰の母、また信仰者の模範として敬うことは間違ってはいません。

　実際マリアはわたしたちが見習うべき信仰を持っていました。

それは、ルカ1：45にあるエリサベツの言葉に表されています。

「主によって語られたことは必ず実現すると信じた人は、幸いです。」とあるように神がマリアに御子の母となるという恵みをお授けになったのは、マリアのこの信仰のゆえだったのです。

年が若くて社会経験も何もない女性でありましたが神様のことばを信じて疑わなかったのです。

マリアは年若かったので、その信仰はまだ成熟しておらず、足らないところがあったかもしれません。

あるいは自分の信仰者としての生きざまをうまくことばに出して言えなかったかもしれません。

しかし、マリアの中にある信仰は純粋で、従順で、真剣なものでした。マリアには神の恵みを受け取るのにふさわしい信仰があったのです。

「おめでとう、恵まれた方」の「おめでとう」は、もとの言葉では「大いに喜べ」という意味があります。

このクリスマスに、わたしたちは、救い主がわたしたちのために生まれてくださったという「大きな喜び」を祝います。

では神様はどんな人を喜ばれるのかというなら「御言葉を聞いて信じ、それを守る人」を喜ばれるのです。

わたしたちも御言葉を信じる信仰によって神に喜んでいただける者になりたいと思います。

誰かを喜ばせる自分ではなく、神を喜ばせる自分でありたいと思うのです。

メリークリスマス！