説教要約
今日の説教の箇所はレオナルド・ダビンチが描いた「最後の晩餐」の場面です。この時の食事は「過越の食事」と言い、ユダヤ人にとっては神によって選ばれた民であることを自覚する意義深い食事でした。料理のメニューにはエジプト脱出による苦役からの解放、過越に見る災いの回避と守り等が反映され、まとめて言うなら過越の食事はイスラエルにもたらされた神の救いのみわざを表しています。
1)新しい契約の最初の晩餐
この過越の食事を主イエスは弟子たちととりながら旧約における救いのしるしである過越の食事と新約におけるキリストの十字架による救いを重ね合わせて教えられました。「古い契約」に対して「新しい契約」を定めて下さったのです。どのようにして、新しい契約を打ちたててくださったのでしょうか。それは、ご自分のからだを十字架の上にささげること、及びご自分の血を流すことによってです。主イエスは十字架の上で罪びとのために身代わりの死を遂げ、ご自分を犠牲として捧げることによってその罪を赦し、きよめてくださったのです。
2)聖餐とは十字架と復活による救い
しかし、十字架ですべてが終わったのではありません。キリストは三日目によみがえられました。その復活によって罪のうちに死んでいた者を、生きかえらせてくださいます。主イエスは、弟子たちに、十字架と復活による救いのわざをいつまでも覚えさせ、それを宣べ伝えさせるために、過越のパンと杯とは別の、もうひとつのパンと杯とを定めてくださいました。それが、聖餐です。キリストは「過越の食事」を「聖餐」に変えてくださったのです。ですから「最後の晩餐」は、「最初の聖餐」となりました。
イスラエルの人々が、神の民であり続けるために「過越の食事」がなくてならないものであったように、キリストはキリストを信じる者が新しい契約の中に留まっているために「聖餐」をなくてならないものとして定めてくださいました。主イエスの名を崇めましょう!
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